適切な点検・修繕の実施

■ 基礎・床下・土台

 基礎は、建物を地盤に固定し、また建物に加わる風圧力や地震力などさまざまな力を地盤に伝えて安定を保つという重要な役割を果たしています。通常、建物の基礎の上には、土台と呼ばれる木材を設けて、アンカーボルトで基礎と緊結しています。
基礎には、床下換気口が設置されていて、床下の湿気を排出するようになっています(寒冷地では、床下換気口がない場合もあります)。
床下換気口のかわりに基礎と土台の間に厚さ2cm程度の石やプラスチック等の板状のものなどを設けて、土台を基礎から浮かすことで床下の湿気を防ぎ通風を可能にするものもあり、ネコ土台土台と基礎の間に設けて土台を基礎から浮かすための厚さ2cm程度の石やプラスチック等の板状のものを指します。モルタル等で作ることもあります。といいます。

○起こり得る不具合
地盤の状況にもよりますが、長期間にわたる荷重、付近の地下水くみ上げ、地震などが原因で地盤が局部的に沈下した場合、住宅が不同沈下といい不揃いに沈下してしまうことがあります。
不同沈下がおきると、建具の開閉がスムーズでなくなる、隙間ができるなど生活上の支障の他、基礎に大きなひび割れが発生したり、建物が傾いたりするなど安全性にも影響がでてきます。
基礎のひび割れもヘアークラックであれば問題は少ないですが、深く、広いひび割れは、安全性に影響のある場合があります。
また、床下や土台は、地盤面に近く湿気がこもりやすいため、腐朽やシロアリの被害を受けやすい部位で、床がたわんだり、傾斜してしまうことがあります。
○症状
ひび割れ、不同沈下、蟻害、腐朽、カビ、床のたわみ・きしみ等






 

○点検のポイント
住まいの外側から及び床下点検口から定期的に目視で観察して点検します。点検のポイントは、基礎の内部まで届くようなひび割れやシロアリの被害を受けた時に見られることがある蟻道、蟻土、木材が腐朽していないかです。
シロアリは湿った風通しの良くない暗いところを好むので、隣家が近接した北面等は要注意です。
床下点検口から床下をのぞいて、湿気を感じるかどうかも大事なポイントです。床下の配管から水が漏れていないか、換気口がふさがっていないかと合わせて確認してください。


 

○対応

 ひび割れが見つかった場合や蟻害、腐朽などの被害を発見した場合は、すぐに専門家住宅を建てた工務店やハウスメーカー、住宅を分譲した販売事業者のことをこう呼んでいます。
住まいの維持保全の力強い味方です。
に補修を依頼してください。
基礎の立上りコンクリート部分(モルタル仕上げ)の雨水のはねあがりなどの汚れは、乾燥している時にブラシなどで落としましょう。また、住まいを長持ちさせるための劣化対策として、床下換気は非常に重要です。床下換気口のまわりに植物や物を置くなどして、床下換気口をふさがないようにし、日頃から床下を乾燥状態に保つようすることが重要です。

○補修時期の目安
(維持管理状況や周辺の環境により異なるので、あくまでも目安です)
5~10年程度防腐・防蟻の再処理
※土台など新築時に防腐・防蟻処理がされている場合でも、その効果は永久的ではありません。
一定の時期ごとに点検・再処理が必要です。
コラム:基礎廻りはこんなことも気をつけて下さい
増改築工事や上下水道工事、植栽など、維持管理段階でも、地面を掘り返すことは結構あります。
住宅の基礎近くを深く掘る場合には、基礎を傷つけたり、基礎を支えている地盤を害したりしないように十分注意する必要があります。
コラム:不同沈下とは
 不同沈下とは、基礎の部分により沈下量が一様ではなく、建物が不均一に沈むことをいいます。
不同沈下は、建物の構造を支える部材が変形し、構造躯体に影響したり、建具が開閉しづらくなったり、ひび割れが発生するなど、建物の耐久性に大きなダメージを与えます。
原因として、もともとの敷地が盛土されてできた造成地であることなどで地盤が十分に締め固まっていなかったり、地震や付近での地下水のくみあげによる影響などが考えられます。
1年に1回程度、少し遠くの位置から家全体を眺めてみて、建物全体が傾いていないかどうか、各部屋の床にボールを転がしてみて傾斜していないか確認してみましょう。



不同沈下

 

基礎・床下・土台について、自分でできること!
【点検】

住まいの外側や床下点検口から、観察して基礎に内部まで届くひび割れがないか、湿気や設備配管から水漏れがないか。
床下に蟻道・蟻土がないか、シロアリの群飛がみられないか。

【対応】
基礎の汚れは、乾燥させてブラシで落とす。
床下換気口を塞がないように住宅の廻りを整頓、雑草を刈る。